上京したけど森だった話

~あるICU生のひとりごと~

スウェーデン留学記⑩:Whether you think you can or you can't ... you're right

"Whether you think you can or you can't... you're right"

 

カメラロールを見返していたら、ELA(ICUの英語の授業です)で自分が好きなQuote(名言)を選んで書いたときの写真が出てきて、少し心が救われて、名言なだけあるな、と思っている今日この頃です。

 

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この時のELAの先生がニュージーランドの人でキウイを折り紙で作ってQuote書きました(よくよく考えるとちょっと意味わからない笑)

 

正当化?

"Whether you think you can or you can't ... you're right"

このQuoteは調べたら、アメリカの自動車メーカー、フォード・モーターの創業者ヘンリー・フォードの言葉らしいです。

「あなたができると思ってもできないと思っても、どちらでもあなたは正しい」そんなところでしょうか。

私がこのQuoteを選んだのは大学1年生の春でした。海外大学に進学したかった私。結局諦めてしまってできなかった私。ICUに入学した最初はずっともやもやしていました。そんな時にこの名言に出会って、なんだか救われた気がしたんです。

このQuoteには、どんな行動をしようと、その行動をどうとらえるか、どのような態度をとるかによって結果が変わってくる、という意味が含まれているそう。

だから、海外の大学に行けなかった、行かなかったという行動をずっと嘆くよりも、ここで頑張っていこう、そう思うことで、態度が違うだけで、行動は同じでもその行動の結果が変わってくる、ということです。もうICUに進学したという事実は変わらないのだから、そこから先の人生を良いものにしていくために、ここで頑張ろう。そんな風に1年生の私は思うことができていたんですね。私はこの言葉をずっと忘れていたのだと、最近気が付きました。

それって正当化してるだけじゃん?そう、正当化してるだけ。でも、正当化したっていいじゃん。

 

留学に正しいも間違いもない

だから私は今回の留学でも、もう残り5カ月しかないけれど、この考えにすがって生きていこうと思っています。

私は今のところそんなに友達はできていません。たまに誘ってくれる友だちはいるけれど、1週間のうちで人と会うのは今のところ数回しかなく英語どころか日本語すら話さない日だってあります。「留学 友達出来ない」「留学 寂しい」とか検索して、何してんだろ、って思うことばかりです。

でも、正直留学に正しいとか、間違っているとかってないと思うんです。私の目的はスウェーデンの教育を学ぶこと、文化、特にゆとりや休息の文化を感じ自分を見つめなおすこと、でした。この二つは割と達成できていると思います。

留学はこうあるべき、なんてものないのだから、留学生が100人いれば100通りの留学があっていいはずで、自分がそれでいいんだって思えて、少しでも学べたらそれだけで正解だと思いたいですね。

自分では学んでいないと思っていても、最近他の地域に留学している友達と話すようになって、「たくさん学んでるじゃん!」「それも日本にいたら気づかなかったことじゃん!」と褒めてもらっています。自分では気づいてないけれど、微々たることかもしれないけれど確かに私はここに来なければ気が付かなかったことや知らなかったことを知ることができている。もうすでにいろいろできているじゃんと、自分を認めてあげたい。

知らない国で、言語も英語じゃないところに来て、最初はGoogle翻訳がなければ何も買えなかったけれど、今は翻訳しなくてもスーパーで買い物できるし、カフェやレストランではスウェーデン語で注文できる。携帯のSIM容量だって、コンビニでスウェーデン語で買うことができる。いろいろできるようになってるじゃん!十分成長してるよ、私。

友達作って程よく友達と会って寂しくなく過ごす、というのは元から目的になくてぼんやりとしか描いていなかった。だからうまくいかなくてもしょうがないかな。もう少しは社交的になりたいと思うけど、友達がいないからって全部が失敗だったみたいないい方するのはやめよう、それに少しはいるじゃん、そのわずかなありがたい人たちに失礼だよ、私。

 

人は人、私は私

高校生のある時くらいまで、私は「人は人、私は私」の考えで人と自分を比べることはそこまでなく己の道を突き進む!みたいなタイプでしたが、ある時から人と比べてばっかりでしたね。

でも、本当にここ1、2日「人は人、私は私」を思い出させてくれる出来事が重なりました。たまたま母校の高校を調べていたら(母校大好き人間です笑)、高校時代の恩師の先生が私たちに言い聞かせてくれていた言葉が出てきたり。

"Don’t compare yourself to the others."

 

(なんだか先生の話し方や声までよみがえってきて、喝を入れられた気分でした笑)

大好きなアイドルが出した新曲の歌詞が、とても優しかったり。

自分らしくの代償と不安ばっかりが
時と共に増えても私は 私にしかなれないの
最初から知ってたはずでしょ I know

幸せって比べられるものだっけ?
人の数だけあるはず I say
違っていいはずなのに なんで
同じもの追いかける Nonsense

(ちょろいのでしっかり心に刺さりました笑)

だから、羨ましくなっちゃったりすることもあるし、落ち込むこともあるけれど、私は私の留学をする!比べない!

スウェーデンでたっぷりある時間を使って

もちろん、ゆとりがある生活の中でスウェーデンでしかできないことをするべきなんだと思います。でも、このゆとりは日本にいるときには絶対に手に入らなかったもの。この時間があるということだけでもスウェーデンに来てよかったじゃん!と思おう。

だから、この時間を使って、できればスウェーデンでしかできないことをした方がいいけれど、前からやりたいと思ってできていなかったことを、自分のための時間として使おうと思い、少しずついろいろ始めました。

 

そして、小さな発見をたくさんしていこう

留学に正しいとか間違いとか、留学はこうあるべき、とかって多分ないです。世界中がグローバル化しているなかで別に、自分の国を出ないとできないことってそんなにない気がしています。じゃあ何しに来たの、って感じですが…

私は自分の行動、これでいいんだって正当化していこうと思います。そして、そんなこと気づいて帰ってきてどうするの?っていうことをたくさん学んで気づいて帰ろうと思います。だって、そういう小さいことの方がここにいないと気が付けないことだから。

大きな文化は今や世界中どこにいたって知ることができます。でも例えば、スウェーデンのバスはベビーカーの人がいるときにドア側の車両の空気が抜けて傾いて乗り降りしやすくなってる、なんて多分誰も知らないと思います。日本人の留学生にも話しましたが、誰も気づいてませんでした。

スウェーデンに来たから得ることのできたゆとりの中で、日本でもできるようなことをしながら、でも日本にいたら知らなかったどうでもいい発見をたくさんして帰ります。これが私の留学だー!(ここが私の Another Sky みたいな笑)

小さな発見を忘れないように、残り少ないけれど、たくさんここで発信していこうと思います。

 

それでもやっぱり友達はほしいから、最後までぐちぐち言うと思います。少しくらいはほしいな、やっぱり笑。私が欲しい友達は、

【女性、同年代(20~25歳くらい)、学生、一緒にランチしたりFikaしてくれる、そんなに派手じゃなくてゆったりとしていて、お話しするのが好き】

みたいな人ですね笑。そんなに高い理想ではないはず…?授業がキャンパスで始まったら、ランチに誘ったり、Ska vi fika? って言ってみるくらいは頑張ります笑

 

Whether I think I can or I can't ... I'm right!