上京したけど森だった話

~あるICU生のひとりごと~

スウェーデン留学記⑧:春学期の授業

Hej hej! 

スウェーデンに来てから明日でもう4か月も経ってしまうらしいです…びっくりΣ(゚Д゚)

ここ1か月半くらいはなんだか気持ちが浮かない日が多く、何もせずに過ごしてしまっていました。その話はまた今度、小分けにしないとたくさんありすぎるので…

今回は春学期の授業についてお伝えします!

 

 

春学期が始まりました~Quater 1-2 に履修する授業~

ヨーテボリ大学では春学期が1月17日から始まりました。6月5日までです。そしてこの学期も4つの期間に分かれています。

 

hanamaru5.hatenablog.com

私は今回、Quater 1-2で100%15単位の授業、Quater 3-4で50%7.5単位の授業、Quater 4で100%7.5単位の授業を受けることになりました。単位などの詳しい説明は↑スウェーデン留学記⑦をご覧ください!

そして、まずは今はQuater 1-2の授業なわけです。

私は今回、English 1 for Teachers in Year 4-6 という授業を選択しました。授業履修の際シラバススウェーデン語しかなく、とってもいいのかな…と思っていましたがとれたのでそのままとることに。英語教育の授業ということだけはわかっていました。

私のスウェーデン留学の目的の一つはスウェーデンでの英語教育を学ぶことでもあったので、この授業を履修することに!

このコースは大きく3つの内容に分かれています。Didactics(教授法)、Literature(文学)、Phonetics(発音など)の3つです。Didacticsではその名の通り教え方に関することだったり、あとは主にスウェーデンの英語教育に関して学びます。日本でいうところの学習指導要領の分析などもここで行います。Literatureでは文学を学ぶ、というよりは生徒に合った本を読み、その内容を議論したり、どのように授業に使えるかを考えていく、といった形だと思われます。Phoneticsでは主に発音に関することを学びます。生徒に教える際に…といったことだけでなく、自分たち自身の発音を向上させるという内容でもあるみたいです。

全体的には、教え方を学ぶだけ、というよりも、教える側である自分たち自身の英語力も高めましょう、といった授業のようです。そこで私は、ん?これは完全に英語教育に全振りした授業ではなさそうだな…と気づきます。そして、あ!これは、教師になる人向けの英語の授業なのか!!!ということに気が付き、それまでにあったいろいろな疑問(なんでシラバススウェーデン語だけ?など)が解決されつつも、いろいろな不安と少しの後悔が襲ってきました。

 

スウェーデンの大学の仕組み

不安と後悔についての話の前に、一旦スウェーデンの大学の仕組みを説明しますね。

日本やアメリカなどの大学は学校自体、またはその大学の学部に入学し、そこでとる授業などは必修以外は決められておらず、自分で履修を組んでいく、ということがほとんどだと思います。

ですがスウェーデンでは(ほかのヨーロッパでも?)学校自体に入学する、というよりはその学校のプログラムに入学する、といった方が適切な気がします。プログラムは1~3年のものがほとんどで、その中にコースがあります。どの学期にどのコースをとるのかが大体決められています。

そして、現在私がとっている English 1 というコースは実はスウェーデンの小学4~6年生の教職課程プログラムのコースの一つだったのです(知らなかったぁ~)!小学校の先生になるためにいろいろなコースをとる中の、一つとしての English だったのです。

なので、このコースをとっている人は99%スウェーデン人。交換留学生は私を入れて二人しかいません!しかもこのプログラムを始めて2年目らしいので皆さんもうお知合いです。

 

これが留学!なんだよね…?~不安ともやもや~

私が秋学期に取っていたコースは、特に教育系のものは「英語で開講されている=留学生向け」のような位置づけで留学生ばっかりでした。教育の授業=教職課程=スウェーデン語開講がほとんどなので、英語で開講されている教育の授業も少ないし、スウェーデンの学生と授業で出会う機会がないな~なんて愚痴をこぼしていました。

ですが、いざ、スウェーデンの学生だらけの授業に入ってみると、それももうみんなほかのコースを共に勉強してきていてお互いに顔見知りという人たちの中に入ってみると、どことなく疎外感を感じます笑

でも、これが本来の留学の形だよね?などと思いながら、授業を受け始めました。それでもやっぱり、教職課程でスウェーデンの学生が必死になって頑張っている中で、私が入って邪魔にならないかな、とか、もしグループワークで足を引っ張ってしまって彼らの成績に影響が出て、教員採用の際に響いてしまったら…?なども考えてしまいます。(前回履修した教育の授業で、教職課程にいるスウェーデンの学生はそこにいる国際的な学生をあまり好いていない、なぜなら成績が下がったりしたらいやだから、という論文を読んだので、その影響もあってこの思考回路です笑)

とはいえ、いまのところスウェーデンの学生の皆さんは優しくて、私があまり発言できなかったりしても、大丈夫だよ!と言ってくれました。まあ、まだ、一回しかグループワークしてませんけどね笑

 

オンライン授業~ちょっと後悔~

このコースは教職課程ということもあって、今まで取ったスウェーデンでの授業よりもかなりキツキツにスケジュールが組まれています。ほぼ毎日授業がありますし、リーディングなどの課題も多いです。そうそう、これこれ!私の思っていた大学生活・留学生活じゃん!これで生活リズムも作れるし、ほかの学生とお友達になったりできるかも!なんて思っていたのもつかの間、オミクロンの流行で今のところの授業はすべてオンラインで行われています(´Д`)

ですが、教育学科の他の授業、特に英語で開講されている留学生向けの授業は、対面がないと渡航してこられないという学生がいることへの配慮もあり、対面で行われています…

英語教育は確かに勉強したかったけれど、がつがつ英語教育、というよりは、小学校教員になるスウェーデン人のための英語の授業の行い方及び英語力の高め方、みたいな授業で…他の授業はこの1月からスウェーデンにやってきた新しい留学生が対面で授業を受けていて(つまりみんな初めましてなので友達になりやすい)…なんだかとる授業間違ったかな、失敗したかな、なんて後悔したりもしています。あぁまた、友達出来ないかも…

とはいえまだ始まったばかり。全部がオンラインではなく、少しは対面もあるらしく、オミクロンの状況次第では全部キャンパスベースの授業に戻る可能性も。少し辛抱しつつ、取ってしまったものはしょうがないので、嘆くよりもしっかりと授業を受けていこうと思います。

 

スウェーデンの学習指導要領(National Curriculum)~先週学んだこと~

ではここで、学びを一つ!

先週はスウェーデンの学習指導要領の分析をしましたが、日本と大きく違うと感じたのは、「Stratigies (戦略)」と「Confidence (自信)」という項目があったことです。英語がうまく話せない・わからない、その時にどんな戦略を使うべきか、その戦略を教えていく、練習させていくことがスウェーデンの学習指導要領の大きな項目の一つとなっているのです。

また、英語を教えることの目的の一つは、言語使用に自信を持てるようになること、というのも学習指導要領に定められています。「自信を持っている」ということは違った言語使用の環境に飛び込む際において、もっとも基礎的で根本的に大切なことの一つである、とのことです。日本の学指にはない観点だったのでとても驚いたのと同時に、確かに、大切な基準だよな~なんて思ったりしました。

よく、「文法は大切じゃない、伝わればいいんだ!」とか、「発音は日本語は訛りでもいい、英語ネイティブだって皆訛っているじゃないか」なんて英語の言語的側面に関する議論がありますが、「自信を持つことが大切だ!」という話にはあまりならないなと。そいうい話になったとしても学校で自信の持ち方を教えてくれないし、自信を持てるようになる授業もされていないなと気が付きました。

将来授業をする際には、「戦略」と「自信」を生徒が持てるような授業をしたいなと考えるきっかけになりました。

 

今回こそ短く書こうと思ったのに、また長くなってしまいましたね(^^ゞ

それではまた!

Hej då!