上京したけど森だった話

~あるICU生のひとりごと~

スウェーデン留学記③:いいの?ダメなの?~日本人との交流事情~

Hej! (スウェーデン語の挨拶です)

みなさんこんにちは!はやいもので私がスウェーデン渡航してきてから3週間が経とうとしています。今までの中で最長の海外滞在は10日間だったので、最長記録を更新したことになりますね(*^^*)2、3週間とはいえど既にたくさんの発見や学びを得ています。気づいたこと、学んだことについてはこれからもたくさん記していきたいと思います。

そんな中、今回は海外留学中における「日本人との交流」について考えていきたいと思います。

日本人との交流はしない方がいいの!?

単刀直入に言うと、これは「目的による」ということになります。

例えば、留学の目的が現地での言語を身につける、であった場合なるべく現地の言葉を話す人たちと行動を共にする方がその目的を達成できるでしょう。ですので、日本人と日本語で交流することは避けた方がいい、ということになります。

しかし、目的が言語の上達だけでない場合、現地で日本人と交流を持つことは大きなアドバンテージになり、自分の世界を広げてくれるものではないかと、私は最近思うようになりました。

 

どんな目的なら日本人との交流を持つべき?

そもそも私が高校生の時は、留学に行ってまで日本人と交流するなんて、現地に親しめないじゃないか、逃げているだけじゃないか、と考えていました。もちろん、そのような意見を持っている方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、大学生になってから「人との繋がり」を作ることの大変さと、コロナ禍においてその大切さ・有難さを実感した今ではその考えが大きく変わりました。高校生までは無条件に学級や部活というコミュニティが与えられていました。良い出会いも悪い出会いもありますが、誰かと出会う、ために努力するということはありませんでした。しかし大学生になると、人と出会い、繋がりを持つことは難しいことだと痛感しました。私は英語のクラスや生活を共にする寮、サークル活動などの場があったのでまだよかったのですが、それがなければ無条件に誰かと出会うことはかなり減っていたと思います。大学生は自ら動かなければ人との出会いやつながりを作ることが難しいのです。

そして大学生になってからは、そのようにして出会った人たちからたくさんのことを学び、自分自身の考えも大きく変わりました。自分は一人で生きているのではなくて、そういった人たちの出会いの中で成長しているのだなと強く感じるようになったのです。いろんな人と出会って、自分とは全く違う人生や知らなかった分野や世界のことを知り、人とつながるって楽しいなって思えたんです。

けれどもコロナ禍でせっかく出会えた人たちとの繋がりが希薄になってしまったという事実もあります。一人の時間も悪くないけれど、社会からどんどん置き去りにされているような、そんな気分でした。

そんな私にとって、「人と出会う・繋がる」ということは自身を成長させ新たな世界を見つけていくうえで何よりも大切にしたいことです。私の留学の目的はいろいろありますが、「新しい出会いから学ぶ」ということも重要なポイントです。その時に、人種も国籍も私にとっては関係ないのです。ですので、たくさんの人と出会うこと、そこから学ぶこと、を目的にされている方にとってはぜひ、日本人だから・・・と毛嫌いすることなく関わりを持つことをお勧めします!

そのようにして日本人と交流を持つとどんなメリットがあるのでしょうか?

 

(私が思う)日本人と交流することのメリット 

メリットその1:日本人を介して交流を広げることができる

日本の大学でも入学式の前後では大学によるオリエンテーションだったり、サークルの新歓だったりと新入生のために様々なイベントが行われますよね。海外の大学でも留学生向けに様々なオリエンテーションだったり、イベントが開かれています。ウェルカムパーティーなどでたくさんの人と知り合うことはできますが、いったんそれが終わってしまうと自分のとっている授業以外で多くの人と一度にかかわる機会は減っていくと思われます。そんな時に、知り合いの日本人がいれば、その友達である現地の学生だったり、違う国からの留学生に出会ったりすることができます。

ビザの関係で学期の始まりから1か月ほど遅れて渡航した私は、すべてのウェルカムイベントの機会を逃していたため、日本から先に渡航し現地の学生と交流を築いていた人たちとの繋がりは、コミュニティを広げていくためにとても重要になっています。

私のような状況でなくても、現地に長年住んでいたり正規留学している日本人と知り合うことで別のコミュニティにどんどん入っていくことができると思います。(Facebookなどで、○○(その土地の名前)日本人、などと検索するとそのコミュニティを探すことができたりします!)

 

メリットその2:情報共有ができる

新しい土地に来たら食べ物や生活用品、衣類などすべての様式が日本とは違っています。そうすると「どこにいったらいつも日本で使っていたあれは手に入るのだろう…」と困ることが多くあります。そんな時に日本人との交流を持っていると、自分にとって必要な情報を共有してもらえることがあります。インターネットの普及により、どんなものがどこに売っているかは自分で調べることができるようになりました。ですが、第一言語が英語でない国の場合、その国の言葉で調べないとうまく出てこない時もあるため、自分より長くその土地に暮らしている日本人がいれば、情報を共有することで時間と労力を大幅に削減することができます(^▽^)

 

メリットその3:メンタルヘルスの維持に繋がる

どれだけ留学を望み、楽しみにしてきたとしても、やはり住み慣れた文化圏から出てくるということは心身ともにとてつもないエネルギーを使うことになります。私自身、自分では気づいていなくても、知らず知らずのうちに疲弊している、なんてこともこれから出てきそうです。そんな中でやはり、同じ文化圏からその土地に来ていて、同じようなカルチャーショックだったり、文化の違いの中での疲れだったりを経験している人たちとその経験を分かち合うことは自分の精神状態を安定させるために必要な要素の一つではないかと思うのです。

また、現地に渡航して現地の友達や違う国から留学生てきている友達などがあまりできず、新しいコミュニティに飛び込むこともできず、一人でさみしく部屋に閉じこもるより、たとえそれが日本人だったとしても一緒に行動したり勉強したり、その土地での世界を広げていった方が、留学生活が有意義なものになると、私は考えています。

それでは日本人との交流はメリットだけなのでしょうか?

 

(私が思う)日本人と交流することのデメリット

デメリットその1:日本語の使用が多くなる

やはり、日本人と交流すると日本語で話すことになるため、英語漬け・現地の言葉漬け、の生活を送ることは難しくなります。最初にも述べましたが、言語の習得を第一の目的としている人にとってこのことは大きなデメリットとなるはずです。

それでも、例えば英語で話そう、というルールを友達との間に作るなどすることで日本語に頼らない生活を自分で作っていくことができると思います。

 

デメリットその2:行動パターンが偏る

日本人とばかり行動してしまうと、やはり現地の人しか知らないおすすめスポットだったり、習慣だったりを経験しづらくなってしまうのではないかと思います。ですが、これは日本人だけでなく、その土地に留学生として来ている人たちとばかり交流してしまっても起きうることです。逆に、日本人だとしてもその土地に長年住んでいる方であれば、現地の方として様々な文化や習慣を学ぶことができると思います。

 

それでも私が日本人と交流する理由

確かにデメリットはありますが、私にとって日本から来ている人たちと交流することはメリットの方が大きいと考えています。また、「人との出会い・繋がり」の大切さ、尊さを身をもって知った今では、私にとって出身や人種や国籍、話す言葉は関係ありません。いろーーーーーーんな人と出会って、その出会いからたくさんのことを学びたいのです。

なんで留学してまで日本人と交流してるの?と思う人もいるでしょう。でも、留学したからこそ出会えた人たちです。留学していなければたとえ日本にいたとしても出会うことのなかった人たち。ここに来て出会えるなんでとてもすてきだなと思うのです。だからこそ、残りの時間において、日本人とかスウェーデン人とか、ほかの国からの留学生とか関係なしに、すべての出会った人たちとの時間を大切にして、その出会いから最大限に学びながら過ごしたいなと思っています。

 

長くなりましたが読んでくださりありがとうございました!

Tack så mycket! Hej då!